2023秋歌舞伎2023年10月15日 15時08分

 妻と10月11日~14日まで歌舞伎座での歌舞伎観劇をメインにした小旅行をしてきました。幸い天候に恵まれ老齢の身にも比較的快適な旅になりました。初日は大丸の食堂階で昼食をとりタクシーでホテルに直行しました。午後の開演直前までホテルで寛ぎ軽装で出かけました。歌舞伎座新開場十周年錦秋十月大歌舞伎の夜の部の初めは『双蝶々曲輪日記角力場』で濡髪長五郎役の獅童と山崎屋与五郎/放駒長吉の二役を演じる巳之助を中心にした演目であった。遊女と恋仲の二組のカップルにそれぞれ横恋慕する二人の敵役の存在がありそれに二人の相撲取りが絡む演目と単純に想像し観劇した。事前に9月に東急松竹で放送された平成21年6月・歌舞伎座での松本幸四郎 (現・白鸚)の濡髪と中村吉右衛門の放駒の同演目を観ていたので比較しながら観てしまった。  次は舞踊の『菊』で一幕見席を見るとほとんど外国の方だったのが印象的だった。  最後は『水戸黄門讃岐漫遊篇』で水戸光圀役の彌十郎が中心の演目だった。脇役の印象が強いが雰囲気作りに長けている印象を受けた。  二日目は、部屋で朝食をとり三越の食品階で昼食弁当を買い歌舞伎座へ行った。昼の部の最初は『天竺徳兵衛韓噺 序幕北野天神境内の場・別当所の場』幕間の後『天竺徳兵衛韓噺 大詰め北野天神境内の場・別当所の場 吉岡宗観邸の場・裏手水門の場』で天竺徳兵衛役の松緑が中心の演目。江戸期の歌舞伎の演目でありがちのスキャンダルや珍談奇談に取材した奇想天外なストリーのようである。現代のように報道や映像を通してリアルな現実を時系列で見聞できる時代と違い、ある事件をもとに実(じつ)は実(じつ)はと展開する方が興味を引きやすいという時代背景があったと思う。  次は山田洋次 脚本・演出の『文七元結物語』で今回一番興味のあった演目である。左官長兵衛役の獅童と長兵衛女房お兼の寺島しのぶが中心になって進んでいくが舞台美術や滑稽の演出で山田洋次色が出ている。寺島しのぶの出演を含め歌舞伎の定番演目になるにはまだ時間が必要じゃないかと思う。歌舞伎観劇は昨年末以来だったが今回昼夜の二部構成になったのは良かったと思うし幕間での飲食が可能になったのも嬉しい。今年は5月から6月にかけて海外旅行もしたのだが旅行中に少し体調を崩し楽しさが半減したので今回の小旅行は天候と体調にも恵まれ改めて健康の大切さを感じた。

當る卯歳 吉例顔見世観劇その32022年12月17日 16時43分

画像は、京都ダイナーでとったオードブルなど

當る卯歳 吉例顔見世観劇その22022年12月17日 16時41分

宿は、昨年も利用した三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺に連泊しました。ホテルの朝食は老人にも優しく美味しかったです。 二日目は、朝は宿でゆっくり第一部を観ました。最初は義経千本桜のすし屋でいがみの権太を獅童が熱演しました。次の龍虎(りゅうこ)は舞踊劇ですが、龍を扇雀と虎を虎之介父子が演じましたが、「これを一ヶ月やるんだ!」と、妻と意見があいました。一部が終わり少し遅い昼食をとり、八坂神社に参拝し孫たちのお守りをいただいたり、知恩院の参道を散策したりした後、よしもと祇園花月の午後の部を観ました。九州からの修学旅行生の団体鑑賞者がほとんどで、一般客はちらほらでした。老人客は私と妻の二人だけだったように思います。コロナ禍の中ライブ配信もやっているようで芸人さん達に館内客だけを相手にしていないような視線を感じました。歌舞伎なども国立劇場で文化を伝承するための企画をやっていますが、若い世代に舞台を直に観る楽しさを伝える試みがもっとあってもいいと思います。 夜は、宿近くの京都ダイナーで夕食です。美味しいワインとうまい料理を、気軽に楽しむコンセプトの店のようでワインはボトルでお願いしました。オードブル盛り合わせ付きのクポーンがあったので利用しました。二時間近く店で過ごし二人でボトルを空けてしまいました。  今回は、宿泊で全国旅行支援きょうと魅力再発見プロジェクトの金券をよしもと祇園花月の代金と京都ダイナーでの代金の一部に利用したので快適な旅行の後押しとなりました。 画像は、宿の朝食

當る卯歳 吉例顔見世観劇その12022年12月17日 16時29分

12月14日から2泊で歌舞伎観劇などしました。 12月14日京都南座の當る卯歳吉例顔見世興行の二部開演に間に合うべく往きのJRを予約してあったのだが、強風の影響で遅れが生じているということで一本早い列車に急遽変更した。結果その判断は正しかったようで二部の開演にかろうじて間に合った。コロナの影響か演目企画の影響かは定かでないがちらほら空席が目立つ。二部最初の恋飛脚大和往来封印切は2018年の顔見世で亀屋忠兵衛は仁左衛門、傾城梅川は孝太郎、丹波屋八右衛門は鴈治郎で観ている。今回は忠兵衛は鴈治郎、梅川は扇雀であるが八右衛門役が愛之助であるところが面白いところか。上方流のしゃべりの芸を体得する姿勢が強く感じられた。次の演目は松浦の太鼓で松浦鎮信を仁左衛門、大高源吾を獅童、宝井其角を歌六がそれぞれ演じているが、これも2016年に松浦鎮信を染五郎(現幸四郎)、大高源吾を愛之助、宝井其角を左團次で観ている。獅童が今回初役で演じていると言うことで興味を持って観た。歌六はいつ見ても「すごいな」と思う。いつもは二部のあと宿へ帰る時間があるのだが、今回は三部開演まで時間があまりないので、パンとコーヒーで取りあえずの夕食とした。 三部の初めは年増(としま)は常磐津舞踊のひとつのようだ。中村時蔵の舞踊劇は初めて見たように思う。次の近松門左衛門作女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)は初めて観る演目で河内屋与兵衛の愛之助とお吉の孝太郎は熱演でした。今後の活躍を期待します。

歌舞伎座2022その12022年06月25日 20時34分

外出する機会を作ろうと心がけているが、体力の衰えを一段と感じるようになった。 毎日の朝の散歩は、現状の体力が一日でも永く続くようにの思いがモチベーションになっている。また、コロナ禍以後JRやバスを乗り継いでの旅行は皆無である。そして、半年ぶりの歌舞伎観劇をすることになる。  今年は空梅雨なのか、雲が垂れる事はあるが降雨までにはならない。新幹線は乗車率がほぼ100%で車内販売もやっている。車内での飲食は旅の楽しみの一つだ。東京駅に降り立つと蒸し暑い。体力を消耗しないようにタクシーで宿まで移動。以前は地下鉄などで移動していたが、タクシー利用の方が格段に良い。 昨年末よりも人通りはかなり多い。コンビニに入っても以前ほどのコロナ対策はない。歌舞伎座は、座席数制限と三部制は残したままで、幕間の飲食も復活していない。幕間の飲食は観劇の楽しみの一つであるが、閉じられた空間なので施設側としては一回でもクラスター的なものが発生すれば大変重大な諸問題が発生するのでもうしばらくは私たちも我慢と言うことか?  二部の『信康』から観た。信康役の染五郎と家康役の白鴎という孫と祖父という関係の共演だ。染五郎は十代での大役だが次世代の歌舞伎を自ずと背負う立場にあるので今後も色々な難役に挑んでいってほしい。次の鳶頭役の梅玉と手古舞役の莟玉も養父と養子の関係での共演になる。梅玉は体調不良での休演からの復帰であるが舞台での存在感が大きい。役者は舞台で独特のオーラを発するものと思う。  三部の『ふるあめりかに袖はぬらさじ』は、本来与三郎役の仁左衛門とお富役の玉三郎で『与話情浮名横櫛』が演じられることになっていたが仁左衛門が頭皮に帯状疱疹が発症し、舞台に立つのに必要なかつらをつけることができず、休演という事で急遽の演目変更で主演芸者お園役の玉三郎の意思が強く感じられる演目であった。役者それぞれの表現が新派的で歌舞伎の演目としては個人的には少し異質の感覚がわいた。  外に出ると雨が降る気配はなく、軽めの夕食をとってから宿に帰った。長時間椅子に座った疲れが残った。  翌日は、宿近くで火災報知器が鳴っている音で起きびっくりしたが、誤報だったようで安心した。  私は、一部を観劇したが、妻はアフタヌーンティーをいただくということで別行動になった。一部の最初『菅原伝授手習鑑 』の『車引』は歌舞伎の定番演目なのでいわゆる様式美を堪能した。次の澤瀉十種の内『猪八戒』は澤瀉屋特有の様式美への落とし込みの面白さに注視してみた。猪八戒役の猿之助のひたすら感が伝わり感激した。  夕食は、ワイン酒場を予約してあったので妻とおいしいワインと食事を味わった。  二泊三日の間雨が降らなかったのはありがたい。チエックアウトが午後一時だったので部屋で映画を観てゆっくり過ごしてから帰途についた。

観劇続き2021年11月12日 15時31分

ホテルから東京スカイツリーがよくみえました。 旅行中の俳句 ①コロナ禍や時雨の朝に周遊へ ②芝居はね寒夜の出待つ浅葱幕 ③土産手に冬夕焼の旅の帰途

久々の歌舞伎座2021年11月12日 15時27分

 前回のUP後、5月に母を亡くした事やコロナ禍の状況下、県外への旅行を自粛していました。妻とも相談し人出の多くなる年末を避けることから十一月中に歌舞伎観劇をすることにしました。十一月の歌舞伎座は吉例顔見世大歌舞伎ということで、三部構成の公演になっています。  出発日の九日は観劇なしで食事を楽しむことにしました。  昼食にブラジル料理のバルバッコアクラシコ丸の内店を事前に予約しました。満席状態でした。当日だけは無礼講でたくさん食べ飲みました。  次の日の十日はホテルを出て早めの昼食にイタリア料理のザキッチン・サルヴァトーレクオモ銀座へ行きました。妻の選定したお店で女性の方がほとんどでした。  食事後、歌舞伎座へ移動しました。  午後二時半開演の二部最初の十世 坂東三津五郎七回忌追善狂言の寿曽我対面は曽我五郎時致役の子息巳之助が中心なのですが小林朝比奈役の松緑もいい味を出していました。次の連獅子は仁左衛門と孫千之助によるものですが特に仁左衛門は見ている方が心配するほどの所作でありました。  午後六時開演の花競忠臣顔見勢(はなくらべぎしのかおみせ)は花形役者を中心にしており華やかで見応えがありました。仮名手本忠臣蔵のスピンオフ版という事でしょうか。通しでやると長丁場のものをダイジェストして構成するのは、映画版忠臣蔵に対応するものに思われます。開演すぐの口上人形二体での体裁も当を得て面白く感じました。  帰る日の十一日は、午前十一時開演の第一部を観ることにしていましたので、その時間までホテルでゆったりと時間を過ごしました。  一部の最初は神の鳥(こうのとり)という演題で幸せを運ぶ“こうのとり”を題材にした舞踊劇ということです。初演に近いので愛之助の芸として成長していってほしいと思います。次は井伊大老の千駄ヶ谷井伊家下屋敷の場です。井伊直弼役の白鸚ほか芸達者の重厚な演技が光っていました。  いずれの日も昼食が重かったので、夕食は軽めのものにし帳尻をあわせました。  劇場はコロナ対策を極端と思えるほど取っているのですが移動や食事の場面では、かなり緩くなっているところもあり、自分たちの管轄場所ではクラスターを出したくないという気持ちを強く受け帰途につきました。

コロナ禍の中の歌舞伎観劇2020年12月17日 14時53分

15日に妻と一泊の日程でJRで京都まで移動し當る丑歳吉例顔見世興行を観劇しました。当日は予期せぬ降雪で、最寄り駅までのバス移動の時間を早める変更をしました。その選択は結果的に良かったようです。新幹線とサンダーバードを乗り継ぎしての移動は特に遅れは出なかったのですが、途中の降雪状態は様々で特に敦賀あたりの降雪量が多かったように思います。コロナ禍の中混み具合も心配したのですが、前後左右の配置も工夫されていたようで快適に移動できました。京都は曇り空ですが地下鉄烏丸線を利用し四条まで移動しました。いつもだと美味しい店を探し食事するのですが今回は宿とコンビニで調達しました。今回の南座での観劇は3部構成の2部と3部にしましたので、ゆったりとできます。座席は隣接して席が選ばれないように売り出したようで、色んな面でソーシャル・ディスタンス(フィジカル・ディスタンス)が行われているようでした。2部の一つ目は能の「猩々」を素材にした歌舞伎舞踊の寿二人猩々(ことぶきににんしょうじょう)で猩々1を中村隼人、猩々2を片岡千之助、酒売りを中村亀鶴が演じます。新春を寿ぐめでたい出し物という感じです。次の一谷嫩軍記熊谷陣屋(くまがいじんや)は今回で4度目です。熊谷直実を演じた役者で言うと1度目は平成24年11月に新橋演舞場で観た尾上松緑(片岡仁左衛門の代役)、次は平成25年に歌舞伎座で観た中村吉右衛門、3度目は平成29年4月に歌舞伎座で観た松本幸四郎(現松本白鸚)、今回が片岡仁左衛門です。  特に片岡仁左衛門は若い頃に片岡孝夫の名で松本清張原作の「わるいやつら」で医者の社会的権威を利用して犯罪に手を染めてゆく医師役も印象に残っておりますが、今の演技を観ると上方歌舞伎を背負った第一人者の気概が感じられます。  3部までの時間を利用し宿で小休止。宿はGoToトラベルキャンペーンを利用し三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺にしました。今年の9月に開業した「多聞山鐙籠堂浄教寺」と寺院とホテルの一体開発を実現した寺院共存型ホテルというふれこみです。地域クーポンも貰ったので今回はお得感がありました。  3部は一つ目が末広がり(すえひろがり)で太郎冠者を尾上右近、女大名を中村米吉が演じました。カタログの演目履歴をみると江戸末期に初演されて以来のようです。狂言を素材にしたコミカルな歌舞伎舞踊で所謂祝い事演目で楽しく観ることが出来ました。次は夕霧 伊左衛門 廓文章(くるわぶんしょう)吉田屋です。一度目は平成21年4月に歌舞伎座で観た片岡仁左衛門の伊左衛門と坂東玉三郎の夕霧です。2度目は平成24年12月に南座で観た坂田藤十郎と中村扇雀で、今回の松本幸四郎と中村壱太郎です。上方和事の要素が詰まった演目となるようですが今回は6世尾上菊五郎が昭和21年に自分の芸風にあわせて作り直したものがベースになっているようです。浄瑠璃も清元節を採用しており、先ほど太郎冠者を演じた尾上右近が清元栄寿太夫として出ておりました。面白い試みと感じました。  劇場では、かなり強力なコロナ対策がありましたが、外へ出ると四条通りはかなりの人が出ていて、若いグループの大きな話し声もします。コンビニでワインとつまみを買って宿でゆっくり過ごすことにしました。  次の日は、特に予定は入れなかったので、宿で朝食をとり、午前中発のJRに変更して帰途につきました。  数日間、巣ごもり生活を予定しています。

外出自粛2020年04月21日 16時33分

 ここ数日間は、外出を控え体調維持に努めている。  日々の食品などの買い物はほとんど妻に頼っている次第で、今日久々に妻に同行してスーパーに行った。平日の午前中なので、ほとんどが私たちと同じ老人だ。人混みで長居はしたくないのだが、商品を探すために右往左往する。多分今後も効率よく食品確保と行っても最低1時間程度は人の出入りする場所に行くことになりそうだ。あとは、3箇所のかかりつけ医がありここも避けることが出来ない。3月中旬頃より自粛を続けているのは、外食と外湯ということになる。もう少し思いを書けば旅行と観劇も自粛中になる。  観劇と言えば先月に中止なっていけなかった歌舞伎座での演目がユーチューブで期間を区切って公開されるのを知り、2日間時間を割いて視聴した。観劇は3階席の予定だったのと映像が見え過ぎるという違和感を感じながらの視聴だった。こんな時期で有ることでのコンテンツ公開で特別の企画のようにも見えるが、今後色々な可能性を試し出来れば今後も観たい演目を観れる媒体を通して適切なな価格で提供して欲しいと思う。 映像は庭のイワヤツデ。 俳句十題 ①若草の向こうに見えし雉子のかげ ②緑なす木々の間(はざま)に山桜 ③山里や桜にモズのけたたまし ④庭先で若草恨む葱坊主 ⑤この春は大きな月に時忘れ ⑥ぬる燗を家で嗜む春の宵 ⑦家飲みのアテを作りし妻あてに ⑧コロナ禍や穀雨あがりて傘たたむ ⑨土手沿いの蒲公英映える雨の中 ⑩散歩道折り返し点ハナミズキ

台風19号2019年10月12日 16時53分

 昨日、歌舞伎座で芸術祭十月大歌舞伎を観劇した。新幹線を利用しての往きの移動は誠に順調だった。特に夜の部の通し狂言三人吉三巴白浪は見応えがあった。序幕「大川端庚申塚の場」は以前にも観た記憶があるが、今回通しで上演されたことで、河竹黙阿弥の因果応報の世界観を間近に感ずることができた。
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