コロナ禍の中の歌舞伎観劇2020年12月17日 14時53分

15日に妻と一泊の日程でJRで京都まで移動し當る丑歳吉例顔見世興行を観劇しました。当日は予期せぬ降雪で、最寄り駅までのバス移動の時間を早める変更をしました。その選択は結果的に良かったようです。新幹線とサンダーバードを乗り継ぎしての移動は特に遅れは出なかったのですが、途中の降雪状態は様々で特に敦賀あたりの降雪量が多かったように思います。コロナ禍の中混み具合も心配したのですが、前後左右の配置も工夫されていたようで快適に移動できました。京都は曇り空ですが地下鉄烏丸線を利用し四条まで移動しました。いつもだと美味しい店を探し食事するのですが今回は宿とコンビニで調達しました。今回の南座での観劇は3部構成の2部と3部にしましたので、ゆったりとできます。座席は隣接して席が選ばれないように売り出したようで、色んな面でソーシャル・ディスタンス(フィジカル・ディスタンス)が行われているようでした。2部の一つ目は能の「猩々」を素材にした歌舞伎舞踊の寿二人猩々(ことぶきににんしょうじょう)で猩々1を中村隼人、猩々2を片岡千之助、酒売りを中村亀鶴が演じます。新春を寿ぐめでたい出し物という感じです。次の一谷嫩軍記熊谷陣屋(くまがいじんや)は今回で4度目です。熊谷直実を演じた役者で言うと1度目は平成24年11月に新橋演舞場で観た尾上松緑(片岡仁左衛門の代役)、次は平成25年に歌舞伎座で観た中村吉右衛門、3度目は平成29年4月に歌舞伎座で観た松本幸四郎(現松本白鸚)、今回が片岡仁左衛門です。  特に片岡仁左衛門は若い頃に片岡孝夫の名で松本清張原作の「わるいやつら」で医者の社会的権威を利用して犯罪に手を染めてゆく医師役も印象に残っておりますが、今の演技を観ると上方歌舞伎を背負った第一人者の気概が感じられます。  3部までの時間を利用し宿で小休止。宿はGoToトラベルキャンペーンを利用し三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺にしました。今年の9月に開業した「多聞山鐙籠堂浄教寺」と寺院とホテルの一体開発を実現した寺院共存型ホテルというふれこみです。地域クーポンも貰ったので今回はお得感がありました。  3部は一つ目が末広がり(すえひろがり)で太郎冠者を尾上右近、女大名を中村米吉が演じました。カタログの演目履歴をみると江戸末期に初演されて以来のようです。狂言を素材にしたコミカルな歌舞伎舞踊で所謂祝い事演目で楽しく観ることが出来ました。次は夕霧 伊左衛門 廓文章(くるわぶんしょう)吉田屋です。一度目は平成21年4月に歌舞伎座で観た片岡仁左衛門の伊左衛門と坂東玉三郎の夕霧です。2度目は平成24年12月に南座で観た坂田藤十郎と中村扇雀で、今回の松本幸四郎と中村壱太郎です。上方和事の要素が詰まった演目となるようですが今回は6世尾上菊五郎が昭和21年に自分の芸風にあわせて作り直したものがベースになっているようです。浄瑠璃も清元節を採用しており、先ほど太郎冠者を演じた尾上右近が清元栄寿太夫として出ておりました。面白い試みと感じました。  劇場では、かなり強力なコロナ対策がありましたが、外へ出ると四条通りはかなりの人が出ていて、若いグループの大きな話し声もします。コンビニでワインとつまみを買って宿でゆっくり過ごすことにしました。  次の日は、特に予定は入れなかったので、宿で朝食をとり、午前中発のJRに変更して帰途につきました。  数日間、巣ごもり生活を予定しています。

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