歌舞伎観劇 ― 2014年07月11日 12時17分
翌日は、昼の部を鑑賞した。
初めの天保遊俠録では、勝小吉の橋之助も緩急を適切に演じ分け観ていても実に爽快である。松坂庄之助役のご子息の演技もコミカルさが伝わり好感が持てた。中臈阿茶の局の秀太郎は、大きな動きはないのだが場面全体を締めるような独特の雰囲気を醸し出している。蛇足だが春にテレビ放映されたLEADERS リーダーズの財部登 役の橋之助も印象的だった。
次の吉野山雪の故事女夫狐(めおとぎつね)は義経千本桜の源九郎狐とオーバラップするような筋立てで有り場面構成であった。ここでも塚本狐役の翫雀が印象的だった。
最後の菅原伝授手習鑑寺子屋(てらこや)もこれで3回目だと思う。
ここでも、親子の縁がベースになり展開するにつれ、実は…… の筋書き構成になっている。荒唐無稽と言ってしまえばそれまでだが、リアリズムでは表現できない独特の様式とその美しさを表現しているように思う。松王丸の仁左衛門は、前日に観た身替座禅の山蔭右京とがらっと変わった印象の役作りがされていて、芸の幅広さを十分に感じ取ることができた。終わって外に出ると台風の影響もなさそうでやや蒸し暑い曇り空である。帰りのJRにはまだ時間があったが、とりあえず大阪駅へ向かうことにした。御堂筋線に乗り込み、暫くしてそれが女性専用車両であることに気づいた。若い時だと直ぐに別車両に乗り換えるところだったが、今回は知らなかったと言うことでそのままでいた。妻に聞いたら2,3人そんな人がいるよとのことだった。帰りのJRは遅れることもなく無事帰宅した。
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